刑務所より愛を込めて No.13


文/高木一行
〜2016年8月15日〜


※本手紙は、<高木一行を支える会>支援会員あてに書かれたものです。

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 苦労、というけれども、気分転換したり注意を他へ向けたりすることがまったくできない環境にあっては、「苦」の影を感じるたびごとに、労(ねぎらい、いたわり)をもってそれを中和する以外、安らかで健やかな生活を保つ道はない。いかにして?・・・労宮へのヒーリング・タッチ。いうまでもなく基本中の基本だ。が、基本は奥義に通ず。その事実を時々刻々、実感しつつある。
 刑務所内で心がけているのは、苦だけでなく楽・・・楽しさや希望、夢、などをも丁寧にレット・オフすることだ。上がりも下がりもしない、中道をひたすら超越し続けること。

 これは確かに修業なのだと思う。そして、様々な人々の様々な支援によってこの修業が実現していることを思えば、分かち合いについても考え始めねばならない。何か素晴らしい境地を拓いたとしても、刑務所を後にしたとたんに色あせてしまったり、あるいは刑務所へ入らなければ誰にも体得できないようなものでは致し方ないが。

 社会への貢献といっても、その社会が抽象的な観念であっては無意味だ。社会とは人の集まりだ。将来の出会いも含め、ヒーリング・アーツ、龍宮道に関心を持つ人々の社会(ネットワーキング)に、まずは注意を向けようではないか。
 私も刑務所生活に慣れるに従い、「外」の世界とのつながりをもっと意識できるようになってゆくだろう。「内」と「外」で恊働し合い、共に創り上げてゆこう。

2016.08.15(終戦記念の日)