支援者の声

 高木一行を支える会・発起人の東前公幸[ひがしまえ きみゆき]による手記です。


 

文/東前公幸

 高木一行先生(私にとっては人生の師と仰ぐ方なので、こう表現させていただきます。以下、高木先生と記します。)を支援する活動を続けてきました。その理由や意義について述べさせていただきます。

 

高木先生との出会い

 幼少より病弱であった私は、健康法や武術の鍛錬法などを自分なりに研究、実践していました。そんな時に高木先生が雑誌に連載された記事を読む機会があり、高度な内容が具体的でわかりやすく説かれていることに興味を覚えました。直接のご指導を仰ぎたいと考え、当時開催されていた講習会に参加しましたが、そこで教わった内容に大変な感銘を受けました。それから紆余曲折があり、直接のご指導を受けていない時期も数年ありますが、20年以上に渡り高木先生のご指導と教えを礎に人生を歩んできました。

 

高木先生のご活動について

 武術や療術の名人・達人と言われる方々の技術は大変高度なものであり、一般の人間には、まるで魔法のような別次元のものに思えることがあります。小柄な老人が、屈強な若者を軽々と投げ、抑えこんだ。老年になっても心身共に健康で、壮者を凌ぐ体力や動き、頭脳の働きを保っていた。遠く離れたところからでも人の病気を治すことができた。医者が匙を投げた重病の人々を健康体に導いた・・・。このような実際に存在した達人達の話をどこかで見聞されたことがあるかもしれません。高木先生はたゆまぬ実践、研究を通じて、このような人類の一部の人々が到達した境地を自ら体得され、そのエッセンスを多くの方々が現代生活の中で生かせるよう祈り求めながら活動を続けてこられました。
 以前は多くの参加者相手にご指導されたり、身体的、精神的問題を抱えた方々をその卓越した腕前で、健康体へと導かれる活動などをされていました。最近は少数の熱心な探求者と共に、現代の煩雑な生活を送る私たちにも効果があり継続できるような技術や、鑑賞を通じて心身を活性化する芸術などの研究・実践に取り組まれ、検証を経たものについてはインターネットを通じて無償で公開されてきました。(*)そのため、多くの方々の希望となり、導き手となってご活躍なさってきたのです。

(*)「ヒーリング・ネットワーク」のHP
http://www.healing-network.com

 

高木先生のお人柄について

 私が講習会に通いだした頃は、大勢の参加者相手にお話されるのを遠くで見ているだけでしたが、その気迫と姿勢の美しさは常人を超えたものが感じられ、近寄り難い印象すら受けました。その後、少人数制のご指導を受けるようになると、礼儀や誠実さなどを大切にされ、自らも常に謙虚に研究、工夫される姿勢に感化、反省させられることで内面的な成熟への希求を覚えるようになりました。ご自宅をアトリエ兼合宿所へと改築されてからは、そこで友人達と一緒に高木先生と直近に接する機会も増えました。奥様と大変仲睦まじく、いつもお二人で暖かく迎えて下さり、愛猫達や植物達が細やかな心遣いで愛情を持って育てられていて、すくすくと元気に育っていました。また料理の腕前も大変なもので、合宿者に高木先生自ら腕を振るってくださることもしばしばなのですが、これがとても美味しく、食べると元気が出てくるものなのです。しかも一旦ご指導の場になると、和やかな中にも威厳に満ちた雰囲気で、参加者を導かれ、来る前には重い悩みや身体の不調和を抱えていた人でも、明るく活気に満ちて帰途につくことは必ずと言って良いほどでした。
 2013年に以下に述べる事件により逮捕され、長期に渡り拘留され、その期間に命がけの60日連続断食を敢行、不当逮捕に抗議されました。その後も長期間に渡る裁判闘争という過酷な状況に遭遇されましたが、決して普段と変わることなく、むしろ逆境を楽しみ生かすかのごとき威風堂々として常に颯爽とした態度・姿勢は裁判の傍聴者の多くが実際に観て驚嘆したこところです。それだけでなく龍宮道という新しい道まで創始され、人間の意識、心身に関する研究もとどまることなく進歩発展していかれたのです。その人間としての器の大きさと魅力は、今回の事件を通じ、ますます輝きを増しつつあることを感じております。

 

エンセオジェンと事件について

 高木先生ご自身は、強固な意志力と明晰な頭脳とを備えられ、超人的とも思える心身の能力を身につけ、身体に基づく具体的な教えを説くことを自らの使命とされています。そして、その教えを慕い全国から集う人々に、ご自分が体得した境地を伝えようと大変な努力をされてきました。その過程で、世界各地で現在も実践されているシャーマニズムの伝統に注目されるようになり、その儀式に不可欠な人間の意識を変える植物等の研究もされるようになりました。神聖さを人の内面に発現させる媒体という意味で、アメリカの研究者であるゴードン・ワッソンやジョナサン・オットらによって提唱されたエンセオジェンという用語で高木先生が表現される植物や物質の研究・実践を開始されたのです。

 ここで私自身の体験を述べさせていただきます。元々人と話をすることに大変な苦手意識があり、できるだけ人と接することを避けて閉じこもりがちな性格であり、同時に身体も固く、高木先生にお伝えいただくようなリラックスして柔らかい身体で動くような技術を習得することに大変な困難を覚えていました。そんな時、フィジーなど南太平洋一帯で伝統的に使用されてきたカヴァカヴァという植物の根のハーブ(現在も我が国で合法です)をご紹介くださり、高木先生のご指導を受けたり、友人達とお互いに練習したりする際などにカヴァカヴァを飲むことを繰り返すうちに、徐々に私の心身にも肯定的変化が起こってきたのです。今では当時の私からは信じられないことですが、人とのコミュニケーションに重きが置かれた仕事につき、継続することができるようになっているのです。また力を抜いたり、リラックスすることが苦手であったのが、比較的容易にできるようになり、精神的にも安定するようになりました。
 高木先生は、ご自身がエンセオジェンを使う目的について以下のように述べられています。(2014年11月19日、第7回公判で執り行なわれた「被告人質問」の内容より)

「私がエンセオジェンを用いるのは、あくまでも自分自身の内面にある意識の領域を探究するためです。その過程で発見し、具体的なわざとして持ち帰ったものを、他の人はエンセオジェンを使用することなく、わざとして行ない優れた効果を実感することができるのです。それがヒーリング・アーツです。
 エンセオジェンというものは、先ほど述べたように、使えば誰でも同じような効果を体験できるというものではなく、とりわけ強い意識変容の働きを持つエンセオジェンは万人向きのものとはいえません。
 しかしながら、エンセオジェン体験を通じて持ち帰ったわざは、身体のどこをどうして・・という具体的な手順と方法を備えたものなので、何らエンセオジェンを使ったことがない人でも、その方法を知り、練修することで、エンセオジェン体験のいわばエッセンスを、わがものとすることができるのです。」

 研究を開始された当時、エンセオジェンについて法で規制されているものはほとんどありませんでした。それが徐々に入手が困難になったり、税関での煩雑な手続きが必要なものが出てきたということは聞いたことがありましたが、高木先生がエンセオジェンとして研究されている物質が麻薬指定されたという話は、一度も聞いたことはありませんでした。そんな時、ヒーリング・ネットワークの活動に熱心に参加されていたA氏が逮捕されたとの知らせを聞いたのです。最初は訳も分からず、そのうち帰ってこられたら事情を聞いてみようという程度の認識しかありませんでした。しかし、数ヶ月しても帰ってこられないので、警察署に聞いて回って、やっと拘留されている警察署を見つけましたが、接見禁止で会うこともできず、いつの間にか裁判がはじまり実刑判決を受けられたことを知ったのです。それからしばらくして警察が高木先生宅にも来て、高木先生が逮捕されるという事態にまで発展しました。
 なぜ、高木先生は逮捕されたのか? その主な理由は、先に逮捕されたA氏の輸入した通称メチロンという物質が麻薬であり、その輸入は高木先生のご指示によるものであったとA氏の裁判で認められたからとのことでした。

 

裁判について

 高木先生が逮捕された当時、ヒーリング・ネットワークの活動に参加していたのは10数名程度でした。中には、警察に自宅に踏み込まれ任意と知らされず、事情聴取を受けた者や、自宅に警察から電話がかかってきた者も多数あります。大変な混乱がありましたが、誰一人として逃げ出すことなく現在は<高木一行を支える会>の主要メンバーとなっている者ばかりです。なぜ社会的な信用を著しく失いかねない状況にあって、全員が高木先生を支える行動をし続けたのか? それは高木先生がされてきたことや自分達の行動に心底やましいことなど何もないと思えたからでした。
 支援者達は慣れない裁判に対して何ができるのか、全くわからない状況から手探りではじめるしかなく裁判費用の捻出から弁護士探しと自分達にできることを必死に行っていきました。
 第一審の裁判について以下に簡単に述べますと、メチロンの麻薬指定手続きが、憲法の適正手続きに基づいていないのではないかと思われる事実がいくつも見つかり証拠として提出されました。しかしそんなことはまるでお構いなしとでもいうかのように4年半という大変重い実刑判決を裁判官は出したのです。この判決がどれぐらい重いかというと、話を聞いた数名の弁護士や各方面の専門家、学者たちが全て、「これはあまりにも重すぎる」と驚いたほどです。一般的に初犯で前科もない同様の事件では執行猶予がのが普通とのことです。

 弁護士を替え、控訴審に挑みました。こちらについても簡単に述べますと、控訴審では、第一審の弁護士により止められていたA氏の自白調書を調べることができるようになり、その結果A氏は一貫してメチロンを麻薬とは知らなかったと供述していることがわかりました。メチロンを麻薬と知り輸入したのと、知らずに輸入したのでは、罪の重さが全く違ってきます。事実、麻薬と知らずにメチロンを所持したとして無罪になっている前例もあるのです。しかし、高木先生の第一審判決ではA氏も高木先生もメチロンを麻薬と知って輸入したことにされてしまっていたのです。これは明らかにねつ造であり、えん罪であるとの確信が生まれました。すでに出所していたA氏と弁護士が連絡を取り、メチロンが麻薬としての認識はなかったことや、輸入の指示が思い違いであったことなどを書いた供述調書をA氏が作成し控訴審判決の直前に提出されました。しかし控訴審裁判官は、そのことがまるでなかったかのように第一審の判決を妥当としました。もちろん上告も行ないましたが、上告棄却され、不当なえん罪により高木先生は4年半もの実刑判決を受けられることになりました。

 

高木一行を支える会について

 高木先生は不当なえん罪により現在刑務所で日々を過ごされています。そんな中で高木先生の裁判を支えてきたメンバーは自発的に集い、高木先生の教えと志を知ってもらいたいと『高木一行を支える会』の活動を続けております。裁判を通じて様々なことを学び、様々な人と出会いました。それらの貴重な宝を社会に還元すべく、そして何より高木先生より以身伝身でお伝えいただいた生きることを輝かせるアートを分かち合いたいとの希望に燃え活動しているところです。何か響き合うものをお感じになった方はお問い合わせいただくか、各地の集まりにご参加いただければ幸いです。お会いできることを楽しみにしております。